生産技術職はサービス業じゃない

学習塾で塾講師のアルバイトをしていた友人が、騒ぐ生徒に対して「ココは道徳を教える場所じゃない」という名言を残した。





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 現場の調子の乗り方がエスカレートしている。

受注減。それに伴う稼働率低下、工数の悪化。
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遠のく目標。
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目標達成できないから上からの監視が厳しくなる。
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イライラする現場。
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稼働率低下。 ・・・悪循環。


 こっち(生技)は向こう(現場)のせいで目標達成できてないと思っているし、向こうはこっちのせいで目標達成できていないと思っている現状。お互い心からそう思っているから性質が悪い。険悪な関係。週に一度の定例会の後、会議室に残った生技のボスと現場の小ボスが言い争い。傍観する生技下っ端の俺。仲裁に入る生技の小ボス。この時わかったことは、相手の仕事に対して口出しするのはダメ、まずは自分たちの仕事を完璧にこなせば良い。それをせずに相手の仕事にケチつけるとケンカになる。現状、お互い完璧な仕事なんかできていないから相手の仕事にケチをつける資格などない。

 言い争いがあったからかはわからないが、現場小ボスは相当生技のことを嫌いになったようだ。最近はほぼ毎日キレている。
 一昨日も生技と現場の打ち合わせで現場小ボスがキレて退席、生技ボスが現場中ボスに「あんな態度取らせるなアホ」とその場でキレ「すいません、熱くなるとすぐああなるんですよ」と中ボス(現場中ボスは温厚)。
 昨日の朝は、自分が現場小ボスに「梱包箱が足りんから生技の分をよこせ」と言われ「数かぞえましたけど足りますよね」と言ったら「お前また朝から俺にスイッチ入れさせるのか、早く持ってこい」と軽い恐喝罪だろ、と。結局その場は現場小小ボスが丸く収め、俺も箱を渡さず切り抜けた。とりあえず小ボスとしては生技が言うことを聞かんことが気に食わんらしい。

 隣の課の目標が「なんでも屋からの卒業」ということからもわかるように、現場は何かあるとすぐに「生技なんとかしろ」と言ってくる。以前あったことだが、現場が設備清掃時に犯したミスが原因で不良が出て、不良の原因を生技で調査・現場に展開した時、真っ先に現場が言ったのが「生技なんとかしてよ」だ。そうじゃないだろ。真っ先に言うのは「作業指導します」だろ。お前らの仕事はそれだろ。まずそれをしろよと。して初めて生技に依頼する資格が生じるんだよ。

 「誰にでもできる作業を」とよく言うが、それは確かに大事なことで、作業は誰でも同じスピードでできることが求められる。しかしこれだけだと現場が怠けて全く成長しない。今の現場は恐ろしく成長しない。ミスをすると一応「作業指導します」と上に報告しているが、何度も同じミスを繰り返している。
 結局、生技で「ミスできない」仕様を考えることになり、そういう仕様は無茶で高額な改造が必要になる。生技は現場からの要求を断れないのが今の部の雰囲気。

現場=お客様
生技=店

 今まさに、私acumoも名言を残そうとしている。


 生産技術職はサービス業じゃない・・・。




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 明日は有休。有休を全く消費できずに配属されて1年を迎えつつある。