北海道サイクリング2011 その2 〜朝は割と得意なんです〜

その1の続き

 3日目

5時起床。朝一の列車で苫小牧から遠軽まで行くのだ。
前日の宿着が22時過ぎで、そっから洗濯してたから眠りについたのは24時以降なはず。あまり寝れてないが目覚めは良かった。出発の準備を済ましゴリラが眠る宿を出る。

外はまだ朝焼けの空。



苫小牧駅までは約700m。なのですぐ駅に着いた。駅に着くとすぐ窓口に行き、チケットを購入。車両の最後尾の席にしてくれと言ったのだが、すでに指定席は満席に近く、ちょうど車両の最後尾の通路側の席しか空いていなかった。だから言わなくても最後尾の車両になったわけだが、隣に人がいるので自転車置けるかはわからない、と。自由席が空いてたらそっち行きます、と言って輪行の準備に取り掛かった。

まず、苫小牧から普通列車岩見沢まで。岩見沢で特急オホーツクに乗り換えて遠軽に行く。


良い位置キープ!のはずなんだが・・・
岩見沢に近づくにつれ高校生が大量に乗ってきて、立入禁止の札の向こうにも男子高校生が進入するくらい混んでいた。高校生は珍しそうに輪行袋を覗いていたけど、自分はあまり輪行袋に触ってほしくないから不安な気持だった。集団でいる高校生ほど怖いものはないし。


岩見沢

特急オホーツク入線

岩見沢からは特急オホーツクに乗るわけだから、当然そんなに混んでないと思っていたのだが・・・オホーツクのひとつ前の時間の普通列車車両故障で運休。その列車に乗る予定の方は乗車券のみでオホーツクに乗れますという悪魔のような構内放送。案の定指定席の車両のデッキまで大量の人が乗ってきた。自分は手荷物だけ指定席に置いて、デッキで輪行袋と一緒に他のお客さんと一緒に立っていた。幸い、普通列車から流れてきたお客さんは次の美唄で降りたので、そこからは車掌に断って輪行袋を旧公衆電話コーナーに置かせてもらい自分は席に座ることができた。


11時。遠軽着。

何もない駅ではあるが、特急オホーツクはこの駅でスイッチバックするので、まぁそこそこの停車時間がある・・・のか? 自分は降りてすぐ改札を出たので知らない。





この日はサロマ湖畔のとほ宿「さろまにあん」に宿泊予定。宿まではだいたい60kmくらいだ。時間に余裕があるのでのんびり組み立てて準備する。
駅前の地図を見ていたら湧別川沿いにサイクリングロードがあるようなので、まず湧別川に向かう。サイクリングロードをまったり走る。

天気良かったんだな。写真見て気付いた。


時間的にもお腹的にも調度良かったので、道の駅で昼飯にすることに。

ホタテフライ定食を食べた。マジで上手かった。


R238で右折し、サロマ湖沿いの道を東へ走る。木が多いというか、森の中を走っているような感じで、なかなかサロマ湖は見えない。ほとんどサロマ湖を見ない状態で「道の駅サロマ湖」に到着。この道の駅には山の上の展望台に向かう登山道があって、展望台からの眺めが素晴らしい!という情報は入手していたので登ることに。しかし登山道の入り口が見つけられず、道の駅のおばちゃんに場所を聞いた。おばちゃんは「登るの?だったら鈴持ってった方がいいよ!」と。・・・うわーマジかよ。クマ出るのかよ。でも登ると決めていたし、鈴も持ってきていたので登ることに。

入口

おばちゃんには1時間くらいかかると言われた。


そうなんです。ビンディングで登るんですよ。

けっこうガチな登り。


道の向こうにクマがいても全く不思議じゃない雰囲気。そして俺の他に登ってる人、誰もいない。マジ怖い!
んで、ここで右ひざ痛が再発した。どうやら右ひざ痛は歩行に伴って発症するらしい。右足に体重かけるとけっこう痛む。キツイ。帰りたい。怖い。暑い。


延長なんかするわけねーしバーカ。


結局30分足らずで山頂の展望台に到着。急いだから汗ダラダラだったけど。


うん、眺めは良い。写真いっぱい撮ったけど、ま1枚載せればいいでしょ。


んで下山。またあの道通るのかと思うと気が重かったが、通らないとどうしようもないので通る。
無事下山。下りの方が膝が痛かった。

あーあ、泥だらけだよ。

いちおうMTB用だから全然おkなんかな?


下山して、道の駅で休んで、出発しようと思った時にはすでに16時を回っていた。あと2時間もすれば暗くなってしまうので先を急ぐことに。


サロマ湖沿い、何気に小さい坂道が多くてけっこうしんどい。



宿到着は16時30分。意外と近かった。

値段はそこそこ高かった(5000円もしない)けど相部屋・雑魚寝。旅好きの人はこういうのが好きなんだろうね。自分は個室の方が良い。でも高い金は払いたくない。


17時前から宿で休むのももったいないので、キムアネップ岬に夕日を見に行くことに。
夕方のキムアネップ岬は恐ろしく蚊が多かった。蚊が多いから気をつけろと宿の奥さんに言われていたのだが・・・どう注意すればいいのかわからず、ずっと歩きまわっていた。つーか北海道の蚊大きい! 最初蚊ってわからんかった!!

そんなこんなで夕日。

雲多くてこんな感じでしか見えんかった。
もう少し粘れば、ひょっとしたらキレイな夕日が見れたかもしれんけど、蚊が多いからすぐ帰った。


宿に戻るとライダーが大勢いた。結局この日は15人くらいの宿泊者がいたっぽい。一人で来ている人もいればグループの人も。小さい子供を連れてバイクで走っている親子もいた。自転車は自分一人だった。
自分が寝る部屋は5人部屋だったが、まだ自分しか到着していなかったので、夕食の時間まで談話室で時間をつぶすことに。こういう時に初対面の人と話せるようにならないかんしな、と思ったし。でも、そこでも自分一人しかいなかったので、らくがき帳にコメント書いていた。しばらくしても誰も来ないから、コメントがかなり長文になってしまった。30分後くらいに、ようやくハーレー乗りの50代くらいの4人グループ(なぜかうち一人は30歳前後の女性!)が来てくれた。そのグループの一人が、「自転車のお兄ちゃんさー、聞きたいことがあるんだけどさー」てな具合に気さくに話しかけてくれた。そこからお互い自己紹介をし、自転車旅について色々聞かれた。自分は聞いてくれるのがうれしかったし、おじさん達も熱心に聞いてくれてホントに楽しかった。

話が盛り上がっていたところで夕飯の時間になった。

手作り感満点の夕飯で、上手くて、ご飯おかわり自由で、自分はご飯3杯食った。ライダーさんに「やっぱり自転車はお腹減るよね」って言われて「すごく減ります!」って言ったけど、俺の隣のぽっちゃりライダーも3杯食ってた。

夕飯後は、さっきの談話室で飲み会。参加者は10人くらい。焼酎やら梅酒やらが運び込まれてきてご自由にお飲みください的な感じ。自分は酒が飲めないので、最近ハマりだしている紅茶をずっと飲んでいた。先のハーレー乗りのうちの一人(おそらく最年長でうちの教授に雰囲気が似ているダンディな方)もお酒が飲めないとのこと。無理やり飲まされる雰囲気もなく、ずっと紅茶で会話を楽しめた。飲み会でも自分はハーレー乗り集団にかわいがってもらい、自転車についてとか、名古屋についてとか色々聞かれたし、逆に向こうのグループのことも聞いた。ああいう歳の取り方良いなぁって素直に思った。つーかマジこの日の夜は楽しかった。今回の旅の夜で一番楽しかった。あーまだ旅始まったばっかだけど、こんな楽しい夜はないだろうなって思ったもん。





走行距離 68.66km/h
Ave. 25.1km/h
MAX 50.7km/h



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 つづく・・・ その3へ
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