北海道サイクリング2011 その6 〜「弟子屈」が読めない〜

その6の続き

7日目

6時30分起床。
天気は・・・相変わらずですね。

うっすいシュラフだったけど部屋が暖かかったので、寒くて何度も起きるということはなかった。前日まで泊まっていた「クリオネ」がシュラフで寝ろっていうシステムだったら寒くて風邪をひいていた可能性はある。
前日の夜に「acumoが起きたら俺も起こしてくれ」とジョンさんに言われていたのでジョンさんを起こす。朝飯を食べたりして出発の準備をする。この宿はトイレが洋式でそこそこキレイだったのでトイレも済ます。
この日は、開陽台に行ってから摩周湖のある弟子屈のとほ宿に泊まる予定。ジョンさんは根室に向かうと言っていたのでココでお別れだ。
7時30分、一足先に自分が宿を出る。ジョンさん、宿のおばさんが宿の外までわざわざ出てきてくれた。ジョンさんと握手し、感謝の言葉を交わして別れる。ありがとう、ジョンさん。





R335を南下、標津方面に走る。小さなアップダウンがあって、それが微妙につらかったり。そして前日までよりもスピードが出ないと感じるが、向かい風なのか、ただ疲労がたまっているからなのか、全然わからんかった。今でもわからん。でもサイコンのアベレージは全然遅くない(あくまで前日までと比較して)ので・・・どういうことだろうね。

r1145を左折。

やたらと舗装がキレイ。あんま車走ってないのかな。

しばらく走ると

あーあ、ダートになっちゃたよ。
だからあんなに舗装キレイだったのか。マップルだとギリギリダートになってないエリアだったから舗装路だけ走って行けると思ったんだけどな。

でもこのダートはほんの数百mで、また舗装路になったから良かった。舗装路になってすぐ小さい谷があって、谷だから下って登るんだけど、その登りで・・・落車した!
最初はアウターで行けるかなぁって思って登り始めたんだけど、途中で「インナーに落とさな無理!」ってなって、インナーに落としたんだけど、落とした瞬間チェーンが外れた!
外れたチェーン。テンパりながらペダルを回し続ける俺。どんどん減速するSCR1。外そうとしないから外れないビンディングシューズとペダル。そして落車、というかほぼ立ちゴケ

ベタっと地面に倒れると痛いから、横に派手に一回転して受け身。落車するとなぜかあっという間にビンディングって外れるよね。不思議。一回転したからリュックの中の一眼をすぐさまチェック。電源ON。おk。無事。体は余裕の無傷。チェーン戻して出発。ったくもう。




う〜ん、晴れてたらキレイなんだろうなぁ。


牛柄



R244、r975を経由して開陽台へ向かう。


もうこのバス停なくて良くね?


そして、まずはココで一枚。

北19号。
ここは出発前から是非訪れたいと思っていた場所。でも自分の素直な感想は、いまいちだった。
自分はこの写真の奥の方から手前に向かって走ってきた。この位置からの写真は非常に有名なので、自分はこの場所に至るまで振り返らないようにして走っていた。実際、この場所に来るまで一度も振り返らなかった。でもこの景色には感動しなかった。それはなぜか。斜里の「名もない展望台」の方が圧倒的に感動したからだろう。北19号は開陽台の近くにあってライダーが多く訪れるから有名なだけなのかもって思った。自分は「直線道路が地平線に消える」という光景を北19号に期待していたのだが、実際にそのように見えるのは確実に名もない展望台からの景色の方だ。北19号は上り坂があるからその先が見えないだけだろって思えた。北海道の道を走っていると、これでもかってくらい直線の道はたくさんあった。その中で、なぜ北19号がこれほどまで有名で評価が良いのか、自分にはわからない。期待し過ぎは良くないね。



10時30分。開陽台着。
最後の上り坂がマジ鬼畜だった・・・。



鐘がある。


鳴らすだろjk
たとえ周りがカップルばっかでも・・・!!



そうそう、地球が丸く見えるんです。


ほーら・・・微妙? 天気悪いからか。でもちゃんと肉眼では地平線は見えたよ!



開陽台は若い子が多かった。バイクはそんなにいなかった。


開陽台名物ジャンボおにぎり

11時くらいで昼前だったし、お腹減ってたし。そしてなにより、開陽台周辺なんもお店ない! コンビニすらない! 開陽台周辺というより、この日は宿出てから1つもコンビニ見てないから! ここから弟子屈に向かう道中にもコンビニあるかわからん。実際コンビニなかった気がするし! だから開陽台で食べた! ハンガーノックは怖すぎるからね。

おにぎりの具は、鮭・イクラ・明太子。うまかった。ただハチミツソフトクリーム食べた後に食事メニューあるの知ったから、食う順番間違えた。でも両方ともうまかった。ハチミツソフトクリームはまた開陽台行ったら絶対食べるレベル。真冬でも・・・!


駐車場に戻って出発の準備をしていたら、カチッカチッと足音を立てて近づいてきた男の人に声をかけられ、これを手渡された。

おー、これはありがたい!!!
ビンディングシューズを履いていたその男性は、シルバーウィークを利用して北海道に自転車と共にやってきたらしいが、台風の影響で予定通り走ることができず、でも開陽台には来たかったということでレンタカーを借りて車でここまで来たらしい。この後はレンタカーで空港に行って飛行機で帰るだけなので「1本満足バー」をくださったのだ! 「このあたり、コンビニもなにもないのでホントにありがたいです」とお礼を言い、缶コーヒーを持っていたのを思い出し、代わりにそれをその人に手渡した。いやぁ、社会人かっこいいね。ちょっと惚れた。「1本満足バー」を躊躇なく人にあげられるような社会人になりたいなと思った。
貴重なエネルギー源、本当に感謝してます。ありがとうございました!


記念撮影。

F値下げてズームで撮って、背景ボケさせてみた。自分の中ではキレイに撮れたと思うからおk。



開陽台を出て、r150・r885を通って弟子屈に向かう。


俺がこの学区の生徒だったら100%ロードバイク買ってって親に言うね。



いいね! いい天気だよ!!



R243を右折し、弟子屈市街地手前で右折する。すると宿がある。


とほ宿「ひとつぶの麦」

宿に着いたの14時前。早すぎるだろ。もっとのんびり走れよ俺。着いた時、宿のおっちゃんまだ昼飯食っとったし。
とりあえず荷物だけ置かせておもう。19時に夕飯だからそれまでに帰ってきてね、と。



まずは摩周駅。

2日前にも来たばっか。ただあの時はJRで来たんだけどね。自転車では始めてだ。あと晴れてるのも。

そして、あすぃ湯。

足湯何回目だよ。
足湯に浸かりながらこの後の計画をたてる。摩周湖は時間的に微妙だし、この日は既に100km近く走っており疲労もあるのでパス。屈斜路湖はまだ行ったことないし、温泉がいっぱいあるらしいので屈斜路湖の温泉に入りに行くことに決定。


その前に補給。

セブンの肉まん。まさか9月に肉まんを食べることになるとは思わんかった。でも肉まんが恋しくなるくらいの気温だったことは確か。



屈斜路湖までは弟子屈市街地から約30分。ほどよい距離。
温泉はたくさんあるが、自分は比較的近い所にある「コタン」に入ることにした。ここは屈斜路湖の湖畔にある無料の混浴露天風呂だ・・・!! 期待とアソコが膨らむ。(←このブログにこういうのいらんか)

でも・・・

これが現実。右の小屋が男湯の更衣室。左が女性用。まぁ予想通りですよ。逆に女性おったら入りにくだろjk



あっ写真に写ってるの私です。
自称「弟子屈の時間外観光案内人」というおっちゃんが、こっちが頼んでもないのに「撮ってやるからあっち行って座れ。この時間は逆光だから顔もアソコも写らんから。俺が上手く撮ってやる!」と言ってきたのだ。まぁ撮られるのは嫌いじゃないし、たしかにおもしろい写真になると思ったから撮ってもらった。

無料で周りから見られ放題だけど、景色は良いしちゃんと掃除されておりきれいなので、非常におススメの露天風呂。ホントに景色が良い。夕方に行くと夕日が見えるらしい。でも、この日は少し雲があってキレイな夕日は見れんかもなぁと一緒に入っている人と話していた。夜走るのも嫌なので、日が沈む前に風呂を出て宿に戻ることにした。

うん、良い。



宿に戻る。夕飯の後に飲み会やるので、風呂とか洗濯は夕飯の前に済ませておいてくれと店主に言われた。相部屋に入ると既に3人の男性がいた。50代くらいのライダーが一人、鉄道の旅をしている学生と30代の社会人が一人ずつ。順番に風呂に入って、他のメンバーは世間話していると、もう一人男性が来た。レンタカーで旅をしている、というより出張のついでにレンタカーを借りて観光している30代男性だ。だからスーツを着ていた。自分以外の4人は全員関東在住の方々だった。

19時。「夕飯の支度できましたよー」と店主の声。全員でダイニングへ。この日の夕飯は店主が握った寿司。

うまかった。合計8種類くらいのネタが順番に2回くらい出てきて、さらに自分は残ったネタを使った寿司をけっこう食べたので25貫くらい食べた。やはりここでも、チャリダーだから食べなよってな具合に、遠慮なく食べていいよ的なニュアンスのことを周りの方に言ってもらったので遠慮なく好きなネタを食べた。サーモンとマグロとホタテがうまかった!

食事が終わると、いったん部屋に戻ってまた雑談。明日着る服しかなかったので自分は洗濯をした。お金を節約するために鉄旅の学生と一緒に乾燥機を使うことにしたが・・・全然乾かん! いくらやってもおしぼりのようにしかならん衣類は部屋に干すしかなかった。ライダーは街のコインランドリーまで行ってわざわざ乾かしに行っていた。そのライダーさんは帰ってくるなり「星空がすごいよー」と。マジか、これは見たい。そして撮りたい。

外に出る。
外は真っ暗。
空を見上げる。

・・・そんなにすごいか? あんまり見えんのだが・・・。

しばらく見上げる。

しばらく見上げる。

しばらく見上げる。

・・・!!

ちょ、えっ!? なに!? マジで!? よくわからんけど! すごい見えてきた!!

外に出たばかりの時は室内の明るさに目が慣れていたためにあまり星は見えなかったのだが、次第に目が暗闇に慣れてくると、どんどん星が浮かび上がってきたのだ。こんなの初めて。去年見ることができなかった星空を見ることも目的の一つだったのでとてもうれしかった。


星を見ている間に飲み会の準備ができたようだ。酒の飲めない自分が最初に飲んだのは・・・

焼酎の牛乳割り!
うまかった! 牛乳はこのあたりでとれたものらしく、甘くておいしかった。2杯目は牛乳本来の味を味わいたかったので焼酎は入れず・・・!

カツゲン

北海道では定番らしい。カルピス的な?
奥に写っているのは宿の店主。

飲み会といっても人数は多くない(自分含めた宿泊客5人、店主1人)ので、そこまでうるさい感じの飲み会ではない。最初は酒の話がメインだった。宿の店主とライダー(50代)が昔の酒の話をしていた。それを若手の4人が聞く感じ。「酒なんてラベルで飲んでるだけなんだよ」と。
その後は自転車の話とか、摩周湖屈斜路湖の話とか、温泉の話とか、北海道民の話とか、自転車の話とか、電動アシスト付き自転車の話とか、東京て暮らしたい街の話とか、関東ローカルトークとか、W大学批判とか、息子がW大学出身だとか、すみません、とか。

24時回ったので飲み会お開きに。寝ましょう。ルールっぽい。
みんなで泊まる宿にはこういうルール多いね。




獲得標高900m!



走行距離 134.74km/h
Ave. 23.0km/h
MAX 55.3km/h



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 つづく・・・ その7へ
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